| HOME > ミルク・離乳食 > 赤ちゃんのうんちからみえてくる、母乳の話 |
![]() 自分の赤ちゃんのうんちは毎日見ているけれど、ほかの赤ちゃんのうんちを見ることはなかなかありません。だから、健康な赤ちゃんのうんちがどんなものかは意外に知らないもの。赤ちゃんのうんちを調べると、母乳のさらなる神秘が見えてきます。今回は、赤ちゃんのうんちに詳しいビーンスターク・スノーの中埜さんにお話を聞いてきました。 中埜 拓:ビーンスターク・スノー株式会社 開発部 開発第1グループ課長 農学博士
母乳の研究は、ミルクメーカー各社が取り組んでおり、ミルクは年々進歩し母乳に近づいてきています。 <調査方法> その結果、母乳児とミルク児ではうんちにいろいろな違いがあることがわかりました。 <母乳児とミルク児のうんちの違い>
臭いについては、どちらも酸っぱい臭いが多く、母乳児は臭いがしない場合があり、ミルク児は大人のようなくさい臭いがする場合がありました。 母乳中には、赤ちゃんを病気から守る「免疫成分」が含まれていて、その主な「免疫成分」は、シアル酸と免疫グロブリンなどです。ところが、母乳中の免疫グロブリンの主体で、消化管内で病原体の感染を阻止する働きを持つslgA(分泌型免疫グロブリンA)については、母乳を調べるだけでは把握しきれません。そこで赤ちゃんのうんちの中の免疫成分、特に免疫グロブリンのslgAについて調べました。
図1のように、slgAは初乳のときに特に多く存在し、濃度が高くなっています。これは赤ちゃんが一番弱く未熟なときに、赤ちゃんを感染から守るためです。
乳児は月齢がすすむにしたがって、消化能力や感染から守る機能が発達します。すると、図2のように、母乳中の免疫グロブリンの量そのものも減少すると同時に、消化管の途中で吸収されるようになるため、うんちの中には出てこなくなります。 新生児期の赤ちゃんにおいては、slgAは吸収されずに、消化管の中で役立っているというわけです。母乳は本当にうまくできていますよね。 母乳には栄養だけでなく、様々な働きを持つ成分が含まれています。からだを作るたんぱく質や脂肪はもちろん、おなかの調子を整えるオリゴ糖、脳の発育を助けるDHAやヌクレオチド、赤ちゃんを病気から守るシアル酸、さらに赤ちゃんをアレルギーから守るリボ核酸、ポリアミンなどがあります。
母乳の研究は、赤ちゃんのうんちなども研究対象に加えながら今後もさらに進んでいくでしょう。今やその研究範囲は、母乳そのものだけにとどまらず、「赤ちゃんの研究」と言えるくらいに広がってきています。母乳研究が進めば、ミルクもさらに母乳に近づいていきます。さらなる研究成果を期待したいですね。 資料提供:ビーンスターク・スノー株式会社
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