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プレママ(妊娠期)

マタニティの手帖

妊娠中の気がかり

妊婦ライフを楽しく味わいつくすには
妊娠したら、バリバリ働いていたキャリアウーマンも、スポーツ大好きアクティブウーマンも、お酒大好きカラオケクイーンも、今までと同じ生活というわけにはいきません。妊婦ライフが体験できるのは、人生のほんの一時だけ。禁止の多い不自由な日々ではなく、今しか経験できない、そして男性には経験できない貴重な時間と考えて、じっくり味わってみて。


◎生活全般の気がかり
| いたわりながら自分らしく | 姿勢 | アルコール | タバコ | カフェイン |


◎からだの気がかり
| | 頻尿・排尿痛・残尿感 | おりもの | かゆみ・かぶれ | おなかの張り | むくみ・手のしびれ | めまい・立ちくらみ | こむら返り | 動悸・息切れ | 妊娠高血圧症候群 | 貧血 | 出血 |


妊婦ライフの基本は「慣れてることを8割程度にセーブ」です。個人差もありますが、妊娠中は妊娠前に比べて疲れやすくなります。無理や無茶をすると体調を崩すだけでなく、赤ちゃんにも影響があります。「いたわる」とはやってはいけないではなく、無理せず自分で体調をコントロールすること。仕事を持つママも、趣味に打ち込むママも「8割程度セーブ」を目安に、睡眠、休息、適度な運動を基本とした生活を送りましょう。 妊娠すると、体形がどんどん変化します。重い荷物は持たないこと、高いところに無理に手をのばさないことは、妊婦さんの鉄則と覚えておいて。妊娠中期から妊娠末期になり、おなかが大きくなると重心が前に移るので、前に倒れるのを防ぐために背骨がそる姿勢になりますが、これが腰痛の原因。背筋の緊張をできるだけさけるために、椅子に座る時は深く腰かける、畳に座る時は壁にクッションをあてて寄りかかるなど、いつも背中をまっすぐにするよう気をつけて。腰への負担が軽くなります。また、起き上がったり横になったりと大きく態勢を変える時は、上半身だけを前かがみにせず、手をついて上半身を支えて。妊婦さんは無理な姿勢は禁物です。また、背筋の緊張による腰痛や背中の痛みは、ストレッチをすることで軽減できます。どのようなストレッチの方法がよいか、医師に相談しましょう。 習慣的に飲酒していると、流産や未熟児の確率が高くなるだけでなく、赤ちゃんが異常をともなって生まれてくるリスクも高くなります。それは、アルコールが胎盤を通過し、そのまま赤ちゃんに吸収されてしまうからです。妊娠3か月の赤ちゃんは身長約9cm。ママには「ちょっと1杯」のつもりでも、赤ちゃんの負担は相当なもの。一生続くわけじゃなしとここはひとつ、イケルくちのママほど、がまんがまんです。 妊婦さんに限らず最もよくないものの一つがタバコ。喫煙で体内に取り込まれたニコチンや一酸化炭素、シアン化合物は、赤ちゃんに充分な酸素や栄養をいきわたらせるのを妨げます。その結果、流産や早産、低出生体重児出産のリスクが高くなります。また、最近では乳幼児突然死症候群と関係することもわかってきました。本人の喫煙だけでなく、受動喫煙でも害は同じ。まわりの人にも協力してもらって、影響を最小限にする努力を。生まれたあとでも受動喫煙は、呼吸器系の病気が多くなりますし、ずっとその環境にいれば、悪性腫瘍や虚血性心疾患、脳卒中のリスクを高めます。 「えっ、コーヒーもダメなの?」と思ったママも多いはず。ダメとはいいませんが、どうぞ適量でたしなんで。コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには、血管を収縮する作用があり、血のめぐりを悪くします。常飲にはカフェインの少ない麦茶やほうじ茶、番茶などを選んで。ハーブティーは、子宮収縮作用をおこすものもあるので、専門家と相談しましょう。 つわりで歯磨きができにくかったりという外的な要因もありますが、ホルモンバランスや体調の変化などから、妊婦さんは虫歯や歯周囲炎をおこしやすいもの。このような慢性の炎症は早産などの原因にもなります。また産後の歯科通院は時間的に難しいことが多く、妊娠中のケアが大切。痛みがなくても歯の検診を。治療の際には、妊娠中であることを必ず申し出て。 妊娠中の頻尿は生理的なもので心配ありません。しかし、膀胱炎や腎盂炎にかかりやすいので、がまんは禁物。排尿時に痛みや残尿感があったらすぐに医師の診察を。また、これらの病気はくり返しも多いので、症状がなくなってもきちんと治療して。 妊娠中はホルモン分泌が大きく変化し、おりものが多くなりがちです。特に、妊娠末期には、子宮口が開いて量が増えるので、入浴や着替えで清潔をたもって。ただし、かゆみや痛み、おりものの色や臭いが普段と違うときは、膣炎などをおこしている可能性が高いので、医師の診察を受けて。 妊娠中は皮膚が敏感になり、おなかなどの柔らかい部分が痒かったり、今まで使っていた化粧品にかぶれることがあります。ホルモン分泌の変化が原因なので、心配はありませんが、ひどい場合は医師に相談を。パーマやヘアダイなどにはいろいろな薬品が含まれているので、美容師に妊娠中であることを伝えましょう。 立ち続けたり、歩き過ぎたり、急に温度が下がったりした時などに、子宮が収縮して現れる症状なので特に心配はありませんが、いつもより頻繁、あるいは強いと感じたらしばらく横になって休息を。30分〜1時間たっても納まらない時は、診察を受けてください。 寝ている間は心臓も休むので血液がゆっくり流れ、手がむくみやすくなり、起きぬけは手が握りにくくなることがあります。手を握ったり開いたりしているうちに治るようなら心配ありません。手先のしびれもむくみによることが多いのです。ただし、足や顔がむくむ時は、すぐに病院へ。 妊娠によって増加したホルモンの影響で、立ち上がった時にめまいをおこしやすいことがあります。しばらく横になって休めばおさまりますが、貧血や空腹、睡眠不足も原因になるので、食事と休養でしっかり予防を。 妊娠中は筋肉がつることが多くなります。特に「ふくらはぎ」がつることが多く「こむら返り」といいます。原因ははっきりしませんが、カルシウム不足、過労、運動不足などが上げられています。カルシウムを積極的にとる、軽い運動を続ける、過労はさけるなど、注意しましょう。 妊娠すると呼吸数が増え、血液量と体重も短い間に増えるため、心臓にも負担がかかります。したがって妊娠中の動悸・息切れは生理現象なので、あまり心配しないのですが、だんだん強くなるようなら医師に相談を。心配ごとのストレスも動悸のもとです。 妊娠20週以降分娩後12週までの間に高血圧がみられる病態のこと。以前は妊娠中毒症と呼ばれていました。血管の内皮細胞が障害されて血管の収縮がおこり、そのために血圧が高くなるのです。血管の収縮が腎臓におこれば蛋白尿、脳血管におこれば子癇(突然けいれんをおこして昏睡状態になる)、肝臓におこればヘルプ症候群(溶血、肝機能障害、血小板減少などが見られる)、子宮胎盤系におこれば胎児発育遅延や常位胎盤早期剥離をおこします。浮腫(むくみ)が強くなると血液の濃縮がおこり、これらの症状は増強されたり血液がかたまりやすくなります。できるだけ早期にこれらの変化のおこりはじめをとらえるために、きちんと定期健診を受けて、心配な時は医師とよく相談しましょう。 赤ちゃんは胎盤を通して、母体から酸素や栄養を取り入れて成長します。赤血球のもととなる鉄分は赤ちゃんが吸収してしまうので、ママの方はどうしても貧血に。検査するまで自覚がないことが多いのですが、お産の時の出血の影響を受けやすく、時にはショック状態になったりと大きなトラブルになることもあります。「妊娠期間中=貧血」くらいの気持ちで、鉄分をしっかりとって予防を。 子宮膣部びらんや子宮頚管ポリープなどから少量の出血がみられたり、性交後に少量の出血がみられることがあります。妊娠中は子宮やその周辺に血液が集まっていて、また粘膜がやわらかくなっていることから、少量の出血はおこりやすい状態です。出血の量が多い時は、流産、早産、前置胎盤、胎盤早期剥離などが原因の場合もあるので、すぐに受診してください。
※出典:ENJOY MATERNITY ビーンスターク・スノー株式会社
 監修:堀口貞夫先生(前愛育病院院長、現中林病院産婦人科)


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