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赤ちゃんの育ち方
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大人と子どもの違いをひとことで言えば、「子どもは発育しつつある」ということ。すべてが成熟へ成熟へと向かっていく。
その過程では大変な個人差があり、赤ちゃんの頃の反射的な行動がいつまでも残っている場合もある。そしてこの個人差や当然の未熟性こそが、子育てするお母さんたちの心配のタネとなるのである。けれども、その多くは、いつの間にか発達の波の中で消え去ってしまう。
たとえば、指しゃぶり、夜泣き、オネショなど。なかでも最もお母さんを悩ませるのが夜泣き。ようやく寝ついたと思ったら、夜中にわけもなく泣くのだから、お母さんは困りはて、どこか悪いのではないかということで相談にみえる。
しかし、たいていの夜泣きは睡眠が発達していく過程の一つの現象だから、こうすれば確実になおるという方法はない。
昔から民間薬やおまじないなどさまざまな方法があり、育児上の注意点も挙げられているが、それで、どの赤ちゃんもピタリとなおるというわけでもないのだ。
けれども、いつの間にか夜泣きは消えていく。指しゃぶりもそうだし、オネショもそう。まさに子どもが大人になっていく過程のエピソードと言ってよいだろう。
たくさんの治療法があるということは、それだけ決め手がないということであり、つまりは、それが発達過程での現象の一つであることを示している。その現象を育児の中でどう受けとめるかをお母さんたちにわかりやすく説明すること、それが私たち医師にできる治療なのである。
※出典『赤ちゃんが書かせてくれた―小児科医からママへの手紙―』より
(著者 巷野 悟郎、発行人 小山 敦司、出版元 赤ちゃんとママ社)
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