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赤ちゃんの育ち方

赤ちゃんとママへ〜小児科医からのメッセージ〜

山場

 初めての育児では、これから先どうなるかわからない壁に、いつも突き当たる。しかし子育てはいっときも待つことができないから、そのたびにお母さんはなんとかしてそれを乗り越えている。
 なかでも次の三つの大きな「山場」。私たち医師を含め、お母さんを囲む人みんなで温かく応援してあげたい。

 一つ目の山場は「断乳」。どうしたら母乳をやめられるかである。やめたければ飲ませなければよいけれど、わが子に飲ませたいという母性感情を簡単に断ち切ることはできないから辛い。それでも何とかやめることができた後は、山場を乗り切った安堵感でか、お母さんは不思議なほどすてきに輝いて見える。母乳を卒業だから「卒乳」はどうかという人もいる。この提案に賛成。

 次が「排泄の自立」。排泄の「しつけ」や「トイレトレーニング」という言葉が目前に重くのしかかってくるから焦ってしまう。おしっこやうんちを本当に教えるようになってくれるのかという不安。しかしいつかは必ずとれるのだから、まわりがあまり心配し過ぎることはない。ある育児雑誌が、「しつけ」ではなく「おむつはずし」と言ったのは、子どもの名誉挽回であり、お母さんへの福音である。

 三つ目の山場が「反抗期」。二〜三歳の子どもが何でも大人の言うことを聞くほうがおかしい。子どもは大好きな親に反抗しているのではない。自分を正直に現わして行動しているだけで、これが発達をうながす力となる。子どもの「自立期」、お母さんへは「しばらくの辛抱」と言ってあげたい。


※出典『赤ちゃんが書かせてくれた―小児科医からママへの手紙―』より
(著者 巷野 悟郎、発行人 小山 敦司、出版元 赤ちゃんとママ社)


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